2026年11月6日
メイトブログ
Youは何しにランカルへ? Vol.10|Chris from the Philippines
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ランカル英会話
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「Youは何しにランカルへ?」は、LanCulで働く外国籍メイトの素顔に迫るインタビューシリーズです。彼らはなぜ日本へ来て、なぜLanCulで働いているのか。その人生と夢の物語をお届けします。
PROFILE

Name:Chris(クリス)
From:フィリピン(ブラカン)
来日:2014年5月
担当店舗:東京エリア(Butter ほか)
趣味:ポーカー・ダーツ・日本/海外文化研究・ちいかわ
好きな日本語:「切磋琢磨」
フィリピンからの引っ越しと、言葉の壁
Chrisが生まれたのは、フィリピンの首都・マニラ。6歳のときにブラカンという街へ引っ越した。
「ブラカンは、フィリピンでいう埼玉みたいな場所。ぼくの地元はここだと思っています。」

日本へ来たのは11歳、2014年5月17日。日付まではっきり覚えている。先に日本で働いていたお母さんが、Chrisによりよい未来のために呼び寄せた。
フィリピンでの暮らしは楽ではなかった。日本行きは、自分で選んだというより、そうするしかなかった選択だったという。
そして来日した瞬間から、生活がひっくり返った。
「一番大きな壁は言葉でした。授業についていけない。友だちもできない。すごく人見知りになってしまって。」
フィリピンにいた頃のChrisは、まったく逆だったという。外向的で、勉強が好きで、成績もよかった。学校でもトップクラスの生徒だった。
その自分を取り戻すまでには、長い時間がかかった。
7歳、料理番組のイギリス英語に憧れて
英語の勉強を始めたのは7歳。きっかけは、イギリスの料理番組だった。
ゴードン・ラムゼイ。言葉は荒いけれど、腕は一流のシェフ。
「このアクセント、かっこいい!と思って。同じように話せるようになりたくて勉強を始めました。」
その番組は今も全部見ている。お店にも一度だけ行った。ビーフウェリントンが1皿1万円。人生で一番高い食事だったが、「ちゃんとおいしかった」と笑う。
大学では言語学を専攻した。なかでも語彙論と英語史——英語の単語がどう変化してきたかを研究している。
たとえば "Bite the bullet"。直訳すれば「弾丸を噛む」だが、実際は「我慢する」という意味で使われる。麻酔がなかった時代、兵士が弾を取り出されるあいだタオルを噛んで耐えた。そこが由来だという。
こうした古い言葉の背景を調べるのが好きで、セッションでもよく話している。
来日して驚いた「おじぎ」と、電話を切るまでの3秒
日本に来て驚いたことを聞くと、まず技術の話が出てきた。
初めて日本を訪れたとき、ウォシュレットの使い方が分からずボタンを適当に押して水が飛んできた。便座が温かいことにも驚いたという。
でも、もっと印象に残ったのは人の振る舞いのほうだ。
「電話中におじぎするんですよ。相手は見えていないのに。あれはすごいと思いました。」
フィリピンではビデオ通話が中心で、画面に向かって投げキスをする。相手がいない場所に向かって頭を下げる文化は、Chrisには新鮮だった。
もうひとつ気づいたのは、電話を切るときの間。
「『よろしくお願いします』『失礼します』のあと、1、2、3——それから切る。フィリピンだと『バイバイ』で即切りです。」
好きな言葉は「切磋琢磨」
好きな日本語を聞くと、四字熟語が返ってきた。
「切磋琢磨。LanCulで、同じくらい英語や文化に熱い人にたくさん出会えたからです。」
大学では、英語をもっと早く始めればよかったと悔やむ日本人学生をよく見かける。彼らが「教えてほしい」と頼ってくる一方で、「いつか追い抜く」と宣言してくることもある。
「じゃあ、やってみようって。競争じゃなくて、助け合いなんです。」

くだけた言葉では「へぇ」「ほーん」といった相づちが好きだという。
「沈黙が苦手なので、できるだけ反応したくて。日本語は相づちの種類が多いので便利なんです。」
ひとつ選ぶなら「マジで」。驚き、落胆、喜び。トーンを変えるだけで意味が変わる。
「『ヤバい』は、外国人がみんな最初に覚えるので。『マジで』のほうが、ちょっとローカルな感じがして好きです。」
から揚げ屋から、LanCulへ
LanCulを知ったのは広告ではなく、Google検索だった。
それまではから揚げ屋で、鶏肉の下味つけと揚げを担当していた。ただ、本人いわく「力系仕事は不器用で、動きが遅かった」。
「『もっと頑張れよ』といつも言われて。自分なりに精一杯やっていたのに、報われない感じがしました。」
1年で辞め、自分の得意なことが活かせる仕事を探した。「英会話」で検索したら、LanCulが3番目くらいに出てきたという。
応募したときは、日本語の履歴書を用意していった。面接で言われたのは、こうだ。
「『日本語の履歴書は要りません。英語で大丈夫ですよ』って。へぇー、と思いました。」
それから4年半。LanCulでの日々を、Chrisは「素晴らしい旅」と呼ぶ。
「あなたのおかげで変われた」と言われた日
印象に残っているメンバーさんの話を聞いた。
とても内気な初心者の方がいた。セッション中もほとんど話さず、Chrisが「できていますよ」と声をかけても、返ってくるのは「英語が話せない」「下手で」という言葉ばかり。
そんなとき、Chrisはこう伝えた。
「話せないことを後悔しているなら、その後悔をモチベーションに変えてください。」
2ヶ月後、再びセッションで会ったその人は、別人のようだったという。
「『あなたのおかげで性格が変わりました。人に心を開けるようになりました』って言ってくれて。」
Chrisにとって、それは特別な瞬間だった。
「それまでは、自分から人の役に立とうとして人と関わってきました。でもあのときは、意図せず、仕事をしているだけで誰かの役に立てた。一番幸せを感じる瞬間でしたね。」
人見知りだったメンバーが、前向きに変わっていく。その姿を何人も見てきたことが、やりがいにつながっている。
「大学で英語を専攻してよかったと、心から思えるようになりました。自分の人生の選択に、もう悔いはないです。」
5年後は、まだ見えない
5年後について聞くと、少し言葉を選びながら答えてくれた。
理想は、永住権を取って日本で暮らし続けること。今年で大学を卒業するが、卒業しただけでは永住権はもらえない。納税、年金、そして仕事探しが続く。
「ビザの更新が通っても、それは運がよかっただけで、3年後にまた同じ緊張を経験することになる。正直、先が見えないんです。」
それでも、ひとつだけはっきりしていることがある。
「英語へのモチベーションは、5年経っても変わらない気がします。」
多くの日本人に英語の楽しさを伝えたい。LanCulの中でも、外でも。コミュニティの運営や国際交流イベントの企画という形でも続けていきたいという。
Chrisからみんなへ「一期一会を大事に」
最後に、メンバーさんへのメッセージをお願いした。
「LanCulで培ってきたグローバルな一期一会を大事に。」
LanCulに来れば、さまざまな国の人と出会う。新しい価値観や考え方に触れる日々が続く。
Chrisが伝えたいのは、その機会そのものを当たり前にしないでほしい、ということだ。
「友だちができた、やった——で終わってしまう人が少なくないんです。そこから深く関わろうとする人は、実はそんなに多くない。」
Chris自身、LanCulで出会った人たちがいなければ、今の自分はないと言い切る。
「彼らがいなかったら、変われていなかった。フィリピンにいた頃よりずっと悪い自分のままだったかもしれません。」

そして、英語のレベルは関係ないと続ける。
「初心者でも中級者でも上級者でも、とにかく挑戦してみてください。実際やってみないと分からないことがたくさんあるので。」
「決めつけない。早とちりしない。まずは気楽に、ポジティブに。」
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次回予告:Youは何しにランカルへ? Vol.11 — 次はどの国のメイトが登場するか、お楽しみに!
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