【最高を表す英語】シチュエーション別で使える英語表現を紹介!
今回おすすめするのは、19世紀に活躍したショーマン、P・T・バーナムの成功を描くミュージカル映画、“The Greatest Showman”。
P・T・バーナムをヒュー・ジャックマンが、パートナーのフィリップをザック・エフロンが演じています。
<あらすじ>
主人公のバーナムはショービジネスを発展させた人物。
“誰にでも輝ける場所があること”をエンターテインメントの世界で表現した、実在の人物である。
彼が始めたのは、髭の生えた女性、小人症の男性、全身刺青の男性、結合双生児など、世間から隠れるようにして生きてきた人たちを集めたサーカスだった。
金儲けから始まったサーカスだったが、自信を無くしていた出演者にとって、サーカスは唯一の輝ける場所、そしてメンバーは家族のような存在になっていった。
仲間たちとの友情を深めながら、バーナムはさらなるショーの成功を狙う。
一方、バーナムと組んだ劇作家で白人のフィリップ・カーライルはショーの演出を担当する。
フィリップは、有色人種の空中ブランコサーカス団員であるアンに一目惚れするが・・・。
via 20th Century FOX
この映画には、見た目に特徴のある人たちや、社会的なハンデがある人たちが登場します。彼らは人から隠れるように生きていましたが、サーカスという輝ける場所を手に入れ、見られることを恐れることなく、堂々とありのままの自分を表現します。
また、劇作家のフィリップとサーカス団員のアンの恋は、階級など乗り越える障壁がたくさんあります。
そうした困難を乗り越える勇気、そして多様性を肯定していくことなど、現代のあるべき姿を描いている映画になっています。
ミュージカル映画としては短めの尺に収めるため、ストーリーは若干急いだ印象がありますが、とにかく音楽が素晴らしく、聞くと勇気が出るものばかり。
何度も聞きたくなる曲がたくさん登場します。
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それもそのはず、この映画の音楽を担当したのは、『ラ・ラ・ランド』で第89回アカデミー賞歌曲賞を受賞した、ベンジ・パセックとジャスティン・ポール。
ミュージカル女優のキアラ・セトルが歌った“This Is Me”は、第75回ゴールデングローブ賞 映画の部で主題歌賞を獲得しています。
「誰しも、自分に自信がなくなることがあると思う。そんな時、特にこの映画のテーマを表している“This Is Me”を聴くと、『自分はありのままでいい』 、『There’s nothing I’m not worthy of.(自分に値しないものなんて、なにひとつないんだ)』と元気をもらえると思うよ。」
“This Is Me”を歌ったキアラは、力強く、勇気あふれる歌声の持ち主ですが、最初に歌を披露したときは、自信がなく逃げだそうとしていたといいます。
しかし、主役のヒュー・ジャックマンやマイケル・グレイシー監督が「君に歌って欲しい」と説得したこともあり、舞台に立ったそう。
実はこの時の映像は、インターネット上に上がっています。
「心細げに歌い始めた彼女が、時に涙を流しながら熱唱する様子、そしてバックグラウンドボーカルの人たちもだんだん乗ってきて会場が一丸となっていく様子に、思わずいつも涙が出てしまうわ。」
そんな素敵な曲を聴いていると、リスニング力を向上させられるという嬉しいおまけも。
洋楽がリスニング力アップする勉強法としておすすめな点があります。
それは何度も音源を繰り返し聞き返しやすい点です。というのも、曲の長さは数分程度のため、何度もリピートするのにピッタリだからです。
お気に入りの曲に出会ったら、ぜひ以下のポイントを参考に英語学習に役立ててみてくださいね。
「音楽と合わせた言葉は脳に残りやすく、覚えやすいという利点も。純粋に音楽を楽しみながら、日常生活で使える英語フレーズも学ぶことができるなんて一石二鳥だよね。」
ショーの興行に成功した主人公バーナムから、上流階級の客がいるパーティー会場に入ることを拒まれたサーカス員たち。初めはためらいますが、決意を固め、上流階級の人々が驚く中を堂々と進みます。
この場面で歌われるのが“This Is Me”。もう逃げない、隠れない、私は私でいいという強いメッセージ性のある曲です。ご紹介した歌詞はこの曲のテーマをよく表しています。
「他にもThis Is Meでは、『look out ‘cause here I come.(ほら気をつけなさい、私が通るわよ)』や『I’m marching on to the beat I drum.(自分で叩くビートにのって進むの)』など、強い気持ちを感じる歌詞をキアラ・セトルが美しい歌声で力強く歌い上げています。」
via 20th Century FOX
こちらのフレーズも、曲中歌 “This Is Me” のもの。
映画のテーマをよく表している歌詞であるとともに、「あなたにも必ず輝く場所がある」と背中を押してくれるフレーズです。
今、自分のいる場所が満足のいくものではなくても、勇気を出して一歩を踏み出せば「輝ける場所」へ行くことができる。そんなメッセージを感じます。
「英語学習をしていると、目に見える成長を感じないときがやってきたり、このままやっていても話せるようになるのだろうかと、突然理由もなく不安に襲われることもあるでしょう。でもこのフレーズから、自分を信じて突き進めば、輝く場所=目指しているゴールに立つ自分になれる、そう感じることができるような気がしませんか?」
『let + 人・モノ + 〜する』で「人・モノに〜させる」という意味になります。
これには「人・モノが〜するのを許す」という意味合いもあり、歌詞のように否定形を一緒に用いると「〜を許さない」というニュアンスを伝えることもできます。
映画の舞台、19世紀半ばのアメリカの一部では、異人種間の結婚は法律で禁止されていました。そんな中、白人の男性劇作家フィリップは有色人種のサーカス団員の女性アンに恋をします。
有色人種への差別も激しいもので、周囲からも厳しい目を向けられていました。彼らの間には肌の色以外にも、富裕層とサーカス団員という身分の差もありました。
via 20th Century FOX
フィリップの両親がアンを侮辱し、アンは傷ついて立ち去ります。アンを追いかけたフィリップは、サーカスの舞台でアンを見つけます。その場面で歌われるのがこの曲。
運命をかえよう、というフィリップに対し、無理だと返すアンの掛け合いが切ないラブソングです。
「映像ではダイナミックな空中ブランコの技もとても迫力があり、かつロマンチックさを高めています。なんと、アン役の女優ゼンデイヤは、スタントなしでこなしたそうです。」
フレーズにある『not in the cards』は「起こりそうにない、運命にない」という表現。タロットカードなどをイメージしてもらえると分かりやすいと思います。
こちらも同じ曲中歌 “Rewrite the Stars”からのフレーズです。サビは同じようなフレーズが繰り返されると思いきや、よく聴くとフレーズの助動詞が変わっていたりと、2人の心情の変化が英語の微妙なニュアンスで表現されています。
上のフレーズはフィリップが歌ったサビ部分なのですが、アンはこう答えます。
無理だよ…私はあなたの運命の人じゃない。と言っています。切ないですね。
そして曲の盛り上がりのあとの2人のパートです。
フィリップが歌った「Nothing could keep us apart」のcouldがcan に、そして「You’d be the one」のwouldがareに変わっています。2人の意志が強まっているのが感じられませんか?
曲のタイトルにもなっているrewrite the starsは、直訳すると「星を書き換える」という意味です。しかしここでは「運命を変える」という意味合いで使われています。
英語の表現で“written in the stars”という言い方もあり、これは「運命に定められている」という意味があります。
この曲では、ほかにも複数の表現を学ぶことができます。
下記にまとめてみたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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誰しも自分は何もできないダメな人間だ…と落ち込む時があると思います。
そんな時、この映画は必ずどこかに居場所があり、ありのままの自分でいいと示してくれます。
自信がなくなった時はこの映画の曲をぜひ思い出してみてくださいね。
英語は学習するだけのものではなく、経験や知識を増やしてくれるものでもあります。
心に突き刺さる言葉は、感情を豊かにしてくれるだけでなく、他者とのコミュニケーションをより奥深くしてくれますよね。
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