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【思い出ごはん】#3 心の帰る場所はここにある、家族の絆を日々の糧に

編集スタッフ:Lina
メイト:John

美味しい料理を美味しく食べる。
匂いを嗅ぐと、口に頬張ると、思わずひろがる記憶。
これ以上幸せなことってあるのでしょうか。

大人になると、たまに母親が作ってくれた大好きな料理が恋しくなります。
このシリーズでは、メイトの思い出深いごはんのとっておきレシピをエピソードと共にお届けしていきます。

今回の主人公は、フィリピン出身のメイト、John。
お調子者でお酒好き、そんな彼が心温まるようなエピソードを特別なレシピと共に話してくれました。

左:John / 右:Sam Hangoutで一緒に料理している様子

 

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離れていても忘れない

毎日の糧になる家族の絆

 

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John:
「アドボはフィリピン人なら誰もが好きな料理だよ。場所によって作り方は違うけど、フィリピンのどこに行ってもあるんだよ。

僕が一番好きな味付けは、もちろんお母さんが作ってくれたものさ。
いつもほんの少しの砂糖をいれるんだけど、それがいつだってちょうど完璧な量なんだ。

 

When I started living here in Japan, every time I get really home sick, I try and recreate that version of Adobo my mother used to make.

 

僕が日本に住み始めてから、ホームシックになったときはいつでもお母さんが作ってくれたアドボを作るんだよ。
フィリピンでお母さんが使っていた調味料は日本でなかなか見つけることができないから、同じ味付けで作るのは難しいけど、できる範囲で作っているんだよ。

 

I make up the lack of genuine filipino flavor by calling my family on video – and somehow It just makes me feel like I’m back home with them again; sitting at our round table, Adobo served with steamed rice in front of us, chatting and laughing about weird stories we experienced during the day.
And that’s what Adobo means to me – home.

 

フィリピン本場の味とはいかないけど、家族とビデオチャットをすることでなんだか実家に帰って家族と一緒の時間を過ごしているような気持ちになるんだよ。
テーブルをみんなで囲んで、僕たちの前には炊き立ての白米とアドボが用意されて、今日あった面白いことを話して笑い合う。
僕にとってアドボそのものが『Home』なんだ。」

 

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まるで実家に帰ったよう

やっぱり一番はお母さんの味

John’s Adobo recipe

 

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<材料>
· pork belly (thick sliced) 500g / 豚バラ肉(厚切り)500g
· chicken drumsticks (bone in) 500g / 鶏の骨付きもも肉 500g
· bay leaves 3pcs  / ローリエ 3枚
· whole black peppercorn 2 tablespoons –  / 黒胡椒(粒)大さじ2
· garlic 1 head / ニンニク ひとかけら
· soy sauce 8 tablespoons / 醤油 大さじ8
· vinegar (white, apple cider) 4 tablespoons / 酢 大さじ4
· oyster sauce 1 tablespoon  / オイスターソース 大さじ1
· brown sugar 2 teaspoons / ブラウンシュガー 大さじ2
· cooking oil 2 tablespoons / 油 大さじ2
· water 400ml / 水 400ml
· salt and pepper / 塩、こしょう 少々

<事前準備>
お好みで、大さじ4杯分の醤油と大さじ2杯分の酢、潰したニンニクをひとかけらボウルに入れ混ぜ合わせる。
準備した豚肉や鶏肉に揉み込み、1時間寝かせるとより美味しく味が染み込ませる。

<作り方>
1.下準備をする
温まったフライパンに、油とミンチ状に刻んだにんにくを入れる。
茶色になるまで待ち、フライパンから取り出し小皿などに置いておく。

2.お肉を炒める

同様のフライパンで、用意した豚肉と鶏肉を黄金色に色付くまで中火で炒める。

3.味付けをする

ローリエ、コショウ、醤油、オイスターソース、水をフライパンの中に加える。

4.全てのお肉が柔らかくなるまで煮込む

少し柔らかくなってきたらお砂糖を入れ、混ぜる。
酢を加え、さらにしばらく煮込んでいく。
この時点になったら、蓋は外しておく。

5.完成

ほぼ完全に水分がなくなり、ソースがしっかりと濃くなるまで煮込んだら完成。
(色味として銀スプーンがすくったときに見えなくなるくらい)
一番最初に揚げたにんにくを一緒に混ぜ、白米とサラダと盛り付ける。

6.美味しく食べる
Johnのエピソードやフィリピンを思い浮かべながら本場の味を楽しもう!

John:
「フィリピン人にとって家族は何よりも大切なものなんだ。
だからこのアドボを食べることは、僕にとっていつも家族との繋がりを感じることができる方法の一つであって、心が温まるんだよ。」

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実は、Johnが作っているところにお邪魔してこっそりいただいちゃいました。
口に頬張った瞬間に広がるしっかりとした味わいと、すっかり柔らかくなったお肉のおかげで手が止まりませんでした。

ちょっと角煮にも似ている味。
フィリピンではこのアドボを家族みんなで食べているのかなと想像したら、私もなんだか母親の料理が恋しくなりました。
自分の心が帰れる場所、どこにいても幾つになっても大切にしたいですよね。