【メイトの愛用品】#3 Rabbi 離れていても助け合える、親友との絆。のアイキャッチ

【メイトの愛用品】#3 Rabbi 離れていても助け合える、親友との絆。

編集スタッフ:Lina
メイト:Rabbi

日本でも海外でも関係ない。
誰にだってある、大切なもの。

そんな愛用品をメイトに持ってきてもらい、どんな思い出が詰まっているのかインタビューしていくシリーズ。

話を聞いていると、彼、彼女らの芯にある考え方や気持ちを知ることできそうです。
今回はどこかミステリアスだけど、ゆっくりとした空気が周りに流れるような雰囲気を持つパキスタン出身のRabbiに彼女の愛用品を聞いてみました。

わたしだけの秘密のノート

Rabbiが今回持ってきてくれた愛用品のノート

Rabbi :
「わたしにとって大切な愛用品といえばこのノートかな。
日本に来る直前にパキスタンでの親友からもらったもの。
でも実は、このノートに何かを書くこと、特に自分の気持ちを言葉にすることが少し怖くて最初の2年間は全く使えなかったの。

だけど誰にもシェアしたくないことだったり、特別な気持ちになったときに、ここに書くべきなんじゃないかって次第に思ったの。
だってこれをくれた親友は、私が物を書くことが好きなのを知っててこれをくれたんだからね。

もう今では使って1年経つわ。
悲しい時や、自分だけの秘密もこの中に全部あるの。
ここに書くだけで、自分の気分がどんどんよくなっていくの。」

前を向き続けるために

インタビュー内でためらいながらページをめくろうとするRabbi

リナ:
「このノートを見返したりすることもある?」

Rabbi :
「今まで一度も見返したことはないし、これからも絶対見返さないと思うかな。

これは心理学的な話になるけど、気持ちが落ち込んだ時はその気持ちを文字にすることが必要なの。
その行為は、その人の心から辛い気持ちを取り除いてくれるのよ。

 

“If you feel depressed, you should write how you feel that will remove the feeling from your heart.”(Rabbi)

 

でもそれを見返すってことは、せっかく消えてくれた気持ちを思い出してしまうことになるかもしれない。
私は同じ気持ちになってしまうことが怖いから見たりはしないかな。
ただただ、自分の感情をランダムに書き続けているの。

 

“Just keep writing and move forward.”(Rabbi)

 

毎日書くわけじゃないけど、いつもバッグの中に入れて持ち歩いているの。
お出かけの間に時間が空いたり、書きたいって思った時にいつでも書けるようにね。

何か悲しいことがあったり、辛いことがあった時、誰かに話を聞いてもらうだけで少し気持ちが楽になることってない?
私にとってこのノートはそんな役目をはたしてくれているの。
すっごく落ち着くし、安心した気持ちになるのよ。」

親友は私の日々の支え

インタビュー内で親友について話してくれているRabbi

彼女にとって親友というのは人生の中でとても大切な存在だという。

Rabbi :
「このノートをくれた親友とはもう11年もの長い付き合いで、お互いのことは全部知ってると言っても過言じゃないかな。
でも今はそれぞれパキスタンと日本という遠く離れた場所で別々の暮らしをしているから、昔みたいに全部の出来事をシェアできるわけじゃないのよ。
だからこそ彼女はこれを私にくれたんじゃないかな。
『私に話したいことがあればここに書きなさい』ってね。

実際に会うことはできないけど、ここに書いていると彼女に伝えているような気持ちにさえなるから、不思議よね。

 

“My friend knows everything about me. If she doesn’t know it, it’s in this diary.” (Rabbi)

 

今でも毎日連絡をとっているわ。
私のことは全部知っているし、日記をつけていることも知っているから無理に聞き出そうとすることもないの。
もし彼女が知らないことがあるとすれば、この日記の中にあるわ。

姉妹みたいなものだから、きっと彼女の存在がなければ異国の地で生きていくなんて絶対にできなかっただろうな。」

LanCulで出会った言葉よりも大切なもの

Andaが日本を経つ直前にくれたネックレスをつけているRabbi

親友といえば、日本でも特別な存在となる人に出会ったようでした。

Rabbi :
「日本で初めてとも言えるとっても大切な親友にLanCulで出会うことができたの。
みんなも知っているモンゴル出身のAnda、このネックレスは彼女からもらったものよ。

異国の地で親友を作るって簡単なことじゃないと思うから、彼女は私にとって特別な存在よ。
私たちはまるで白と黒みたいに正反対の性格なんだけど、それがお互いの助けになっているんだと思う。
例えば何かをする前に怖いと思ったり、ちょっと変かなって思った時は彼女に相談するの。
すると自分が思っていなかった考え方を知ることができて背中を押してくれたり、時には安心できたり、いいバランスなんだと思う。
私もAndaもいつでも正直でいるからこそ親友になれたんだと思うな。」

リナ:
「文化の違いによる衝突とか、難しさを感じたことはある?」

Rabbi :
「もちろん、私たちは違う国の文化を持っているし考え方も同じじゃない。
でもそれって国同士じゃなくても、同じ日本人同士でもきっとあることなんだと思う。
だから、自分と違う部分や異文化に対面した時は、ただただ聞くことが大切なんじゃないかな。

 

“I try to get into her shoes and try to understand where she is coming from. The best way to solve friendship is you don’t always have to give advice.”(Rabbi)

 

彼女のどう考えているのか理解して、受け入れようとすることを私はいつも意識しているの。友情の中で一番大切なのって、無理に助けてあげようとかアドバイスしようって考えすぎないことなんじゃないかな。

たとえ全部を理解できなくても大丈夫。
どんなに分からないことがあったとしても自分の意見を押し付けるんじゃなくて、ただ聞いてあげるの。
これが私なりの友情の築き方なんだと思うな。」

左:Rabbi / 右:Anda

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彼女の心の豊かさは、遠く離れた親友、文化の違う親友との関係性にも表れているようでした。
言葉が違っても国が違っても、心で繋がることで築ける友情がある。

彼女の話を聞きながら、私もアメリカ留学でできた大切な親友のことを思い出しました。
必要なのは言葉よりも、理解したいという気持ちなのかもしれません。